Aは、「嫁ぐ娘に婚約指輪を・・・」と婿に差し出した、母親の持ち物である。
Bは、「嫁に婚約指輪を・・・・・」と息子に差し出した、母親のヘッドである。たぶん、鳩山首相の母親同様、現金を差し出す方も多いと思える。
「私は息子に何もしてあげれなかった」という縁戚の86歳の方がいる。なのに御子息は、お金に困っていない母親に「今の自分があるのはお母さんのお陰!!・・・」と賞与の時には多額を差し出すという。
「私は幸せだよ・・!長生きしたいよ・・!」とお嫁様の前に本音を投げ出している様を目の前にして、私は胸がキュンとなり、この家には〝美しき日本〟が息づいている!!と感激した。
そして、近年続けて逝った自分の両親から、返礼不可能な多くの物を頂いたにもかかわらず、この様な"親を喜ばす言葉"を聞かせなかった事を、恥じていた。
ご子息は小児麻痺の片鱗を抱えながら、東大に入り、アメリカの大学院に進んだ。金沢大学で教鞭を執っていた時、東大教授に推薦され、現在東京の駒場へ通われている。
この幸せなお方は、実は全身全霊を長きに渡って差し出されたのではないか・・・と思う。