結婚指輪を見にこられる若い方のお顔が、なかなか覚えられなくなった。「ぼくのこと覚えてますか?」と話の途中でいわれて、ドキッ「なんかお会いした様な気がしていていたんですけど・・。あっ、先月お1人で来た方!」などと、危ういところで思い出すときもある。
このお二人の初回のご来店時には、ご主人の方は奥様の良かれとするもので良い・・・・とお考えからか、奥様の先導で、指輪をあれこれ嵌めてみてはいるものの、終始口数少なく、奥様の方は御自分の母上様の結婚指輪ー小粒ダイヤが5ピース留まっているーを持参され、形は違ってもこれと同じ様な仕上げにしたい・・・・・!!というご希望で、一生懸命であった。
色々検討しているうちに時間も過ぎ、何がきっかけとなってか思い出せないが、15年位前の詐欺にあった経験話を始めていた。気が付くと、ご主人は目が大きく見開き、大きな声で笑いながら「"事実は小説より奇なり・・!"ですね・・・!!」と面白そうに言う明るい人となっており、奥様の方は、お疲れで小声になっていたので、あわてて話を止めた。「ニャオー!ニャオー!閉店時間過ぎてるよ!」愛猫がガラス戸の向こうで怒っていた。
高校時代のクラス会で再会し、恋が実ったという、このお二人が2度目にご来店の時も、やはり明るい美女と物静かな美男の姿だったのですぐには気付かなかった。が、今度はすぐに、ご希望を組入れる、手に合うデザインを決めることが出来た。
3度目は、プロが使う様な立派なカメラ持参で、出来上がりを取りにみえた。「結婚指輪と作った人の写真を結婚式のとき、ビデオで参列者にみせます・・・」という。
「有難う!!」感謝。でもあの時の化粧、イマイチでした。
PT900 結婚リング2本税込み ¥227,253