明るくハキハキとおしゃべりする40歳代のご婦人が、「近くに勤務して、こんなお店がある、と知りました」と来店。「***(ブランド名)の銀座店で創ったんでが、物足りなくなってしまって・・・」「私に似合う様なオリジナルな物にして頂きたいのですが・・・」とおっしゃる。
2キャラ近いダイヤを使用のその指輪とお持ち頂いたその他の品々は、男物みたいなシンプルさで、大柄な女性ではあっても物怖じなさらない可愛らしさを漂わせている方には、味気なく無愛想に思える。
お話は、素人には珍しく詳しい宝石通というかブランド通で、聞き進む内に、宝石好きの父親に連れられて子供のときから宝石店を出入りしていたので、極普通のサラリ-マンと結婚してからも、臆せず出入りできる、と微笑んだ。「ヘッドとピアスをお揃いに・・・。」というご要望に沿って、ラフスケッチを描いてお見せする。数週間後、"自分自身のブランド"に目覚めた方に相応しいものを・・・と緊張しつつ制作た。
さだまさしの歌にもあるが、人は皆自分の人生の「主人公」であり、独自のブランドを持っているのであろう。