以前"猫との出会い"をシリ-ズで書いたのだが、それを読んでいて下さり、ご夫婦で来店下さった。
やはり猫がお好きで、動物愛護のボランティア等もなさり、自宅ではエイズにかかってしまった猫チャンを大事に飼育なさってらっしゃるという、誠に慈愛深い方達で、お話していても優しさが漂ってくる様であった。
「指輪は嵌めないので、ペンダントヘッドに・・・」とリフォ-ムをご希望。お母様が残して下さったという、サファイアの薄紫がとても良くお似合いと思われたが、自分自身の事は考えないのであろうこの優しいお方は、出来上がりを取りに見え時、「娘に・・・・」とおっしゃった。
つい最近、その映画女優のように美しく、且つ高邁な夢に向かって努力なさっているお嬢様を伴って再度来店。持参の立派な指輪2本は、今度もお母様の形見にも拘わらず、このお方には不似合いの為売却のご希望であった。私は現状の価格状況上、宝石を指輪から外して地金のみを売却した方が"得"と話した。
そして、いずれ時を経て、お嬢様が宝石を必要となさる時には、これらおばあ様の"想い"の滲みこんだ宝石達は、喜んで孫を守るのでは・・・?とも。