この方が初めて御来店の時、左薬指になさっていた幅広の指輪が目に留まる。それはサイズが小さくて手から外すことが出来なくなっていたのだが、「気に入っているので外さなくていいんです。」と、持参のリフォームする指輪を3点見せてくださった。
「でもねー、手が可哀想に見えるんですけど・・・、これはもう寿命ですよ!!」と手の平側が薄くなっているのを確認して頂いた。プラチナの厚みが0.3~0.4ミリになっていて手を傷つける恐れが有ると説明、のこぎり付きの工具でリングを切断、「指のくびれが元に戻る迄、リフォームの方向をゆっくり考えましょう・・・・」という事に。
二回目のご来店でも、「普通幅で厚みのあるものがお似合いでは・・・」とお勧めしても、長年はめっぱなしだった幅広りんぐの想いは冷めず、幅広で厚みのあるものを御希望、予算が合わず「もう一度考えてみます・・・」という事に。三回目のご来店では、「主人の了承を得て持ってきました・・・」と眠っていたという婚約リングもリフォーム対象に加わる事に。
そして時間の経過のお陰か幅広への想いが薄れて、”本当に自分に似合い、普段にもおよばれにもできること”を一緒に考えた。結局、重ねても別々でも使える同じカーブの指輪を2本創ることに。「良かった!良かった!!」の声に、私も”よかった”!!