ご夫婦で家業を営む奥様。詳しいことはお聞きしていないが、従業員も雇用なさり、毎日かなりお忙しいご様子。 ご意向を確かめる為に、何度か電話を差し上げたが、いつも折り返しの連絡待ちであった。にもかかわらず、このご依頼自体もであるが、3人のお子様とご主人様を毎日心に留め、愛して大切に思って生きていらっしゃるのが、言葉の端端から暖かい気流の流れの様に私の胸に伝わった。
「なんて素晴らしい方なのだろう!!」20歳程もお若いこの方にお会いする度、私は自分を恥ずかしく思えた。 若かりし時代、同じ様に主人と子供の為に働くことはしたけれど、夢中になり過ぎたのか、あるいは主人とは別種の職業だった為か、又は辛過ぎた為か、食事の用意と弁当の用意をする時以外は、家族の存在を忘れて生きていたように思われる。
「家族5人の生年月日を五枚の葉っぱに彫って、五枚重ねた時に大きな木になる様にしてください・・・」この方は、アイディアウーマンでもある。たぶん”気づき”のある知恵者で、ご主人様の戦力となり、子供達の理解者ともなって、木に実を付けるには、木の根っ子を大切にする事を知っている。