千葉県野田市から、お母上とご子息が突然のご来店。ホームページを見て,「この店なら作れるだろうと思って来ました・・・」とおっしゃられ、今までに経験のない依頼を、緊張と嬉しいやる気でお受けした。
ご子息の当初のご要望では、「父親の骨を入れて胸にさげられるペンダントヘッドを、純金で創りたい・・・・」ということでしたが、それを胸に下げるお母上のお召し物が、その日たまたまグレーで良く似合っており、髪もグレーの自然色が素敵なので、「プラチナの方が、お母様にはお似合いではないかと思えますが・・・・」と申し上げると、「実は私もプラチナの方が好きなの・・・・」というご本人のお言葉で、プラチナになった。
そして、当店にある、幾つか大きさの目安になるペンダントをなさって頂いて、縦・横・厚みのおおよその形を書き出す。すると「私は、骨壺を籠に入れて涼しそうに見えたらいいなーと思うの!!」お母様がデザインの要望をお話下さった。
「成程!!それはいいですね・・・!」と私は答えて、「取りあえずシルバーで見本を作ってみます!」と言った。もっともっと難しく考えていたのだが、大いに助かった。が、実は"骨壺の蓋をどの様にするか?"が課題だった。いきなりプラチナで加工を始めるには、材料費だけで数十万かかるのでリスクが高すぎる。デザイン画を描いて職人と知恵を出し合い、2ヶ月後に見本が出来る。
蓋もうまくいき、チェーンを通せば籠から骨壺が落ちない見本をお二人に見て頂き、チェーンも手作りのデザインを創る事になって、より手を加えたものをプラチナで加工。いつもながら、ご縁に感謝!感謝!貴重な仕事を頂いた事を有難く思っている。