結城手紡ぎ糸残糸"きりすね"の資源開発の目的で、新しく開発したメガネ掛けになるブローチが、茨城デザインセレクションの選定を受け、11月に授賞式がありました。
茨城県工業センター繊維工業指導所より、「結城のお土産品の開発を...」と依頼を受けてから9年経ったので、ホット一息つけました。
今回はブローチのデザインのみならず、箱にも気を配り、黒の箱をオリジナルで作ってくれる所を探し、箱の上には、江戸時代の版画家"国芳"の、財を成した小三という町人が縞の結城紬を着ている浮世絵(実弟山田庄一より借用)を、貼り付け(FORM・PROSESSの八木崇晶に依頼)ました。箱の中に入れる説明文も和文と英文(海外生活していた同級生の協力)で"結城紬"を織る"糸"について説明しました。
出来れば、結城紬という日本最古の伝統的な織物の伝道者たらんと考えたからです。
市役所の企画産業課から出している6カ国のパンフレットも、作品を売る際は添えて良い事になりました。
しかしながら本業もあり、ブローチ1個の完成時間が9時間近く掛かかり、制作を始める前に糸にアイロンを掛けて長さを揃える、糸の整理時間を考慮に入れると、商業ベースに乗せるのには、もうひと工夫・もうひと苦労どころか、多大な工夫と忍耐と揺るぎない志向が、この先もずーっと継続しなければなりません。"あーア!早く止めておけば良かったのに!!"と囁く声がまた聞こえそうです‥‥が。
幸い「協力するよ」といって下さる方々もいらっしゃるのですが、商工会議所から「NPO法人にしないで、利益を出して、税金を払える企業をめざしてください!」と言われたので、一国民としては"そうあるべきかも..."と、2016は苦戦の道を行く覚悟です。
ケセラセラを歌いつつ‥‥。