Ｏ様、Ｋ１８のリングを持参、ビフォアーの写真のように、細い部分が2カ所ちぎれていて、手に怪我がなくて良かったと思えた。
「直せますか？」というご質問だったので、ちぎれた部分の地金の厚みを測ると0.6ミリで、「直しても危ないですよ！」と、お答えする。
15年前、近所の方が走って店内に入ってきた。明日病院で検査が有るため、何十年も外した事の無い結婚指輪を外そうと思ったら手に刺さったという･･･。
手を保護してリングを切る機械で、急遽リングを切断、リングの厚みを測ったら0.6ミリだった。
Ｏ様､｢このリングを売って普段使いのリングをプラチナで創りたい････｣ということになる。
年齢的に節が太くなるので、節を通った後クルクル回らないデザインをお勧めする。
ご希望でダイヤ３Pを彫り留めにした。

ご主人様から頂いた立て爪リング、例に漏れず新品同様の状態でお持ち頂いた。
「そろそろリフォームの時期かな･･･と思って･･･（還暦？）」と。
Ｎ様は10年前に、当店にてサファイアのリフォームをなさって下さり、その時に外したメレダイヤ４Ｐも、「今回のリフォームで使って下さい」とお持ち下さった。
シルバーの見本を見て頂いて、「これがいいかな･･･」とお選び頂いたデザインにダイヤ４Ｐを入れて、Ｎ様用のオリジナルで制作しました。
小粒ダイヤ４Ｐは彫り留めにし、存在感が出て喜んで頂けたので嬉しいです。

ご主人の御祖母様がなさってらしたという、縦15ミリ横11.5ミリの翡翠とダイヤ一文字・ダイヤＶ字の２本、合計３本で翡翠のリングを普段に使える様にしたいとのご希望であった。
ビフォアーの写真のように、御祖母様は手がふっくらとなさっていたのかサイズ17番で、大きな石にもかかわらず、リング腕は細くて真っ直ぐでも使用できていたらしい。
しかしＳ様の手を見せて頂くと、サイズ９番ですらっと長い手であった。しかも小指側の付け根の下がりが大きかった。
この様に大きな石を通常のまっすぐな腕にした場合、Ｓ様の手の様な方は石が薬指の中央に収らず、小指側に傾くに違いないので、その旨お話しさせて頂いた。
「お任せします」というご返答を得たので、大きな石が手に密着して、薬指に真っ直ぐ安座するデザインにさせて頂きました。
Ｓ様の信用して下さったご返答で、良心に沿ったリフォームを行うことが出来ました。

ご主人様から頂いた立て爪を「子供達が巣立ったのでリフォームの時期かしら･･･と思って･･･」と、ご来店下さった。
立て爪は、ほとんどお使いの痕跡が無く新品同様の状態なので、「フォーマルでなく、普段にお使い頂けるようなデザインがいいですよね！」と申し上げる。
｢とりあえず、娘の結婚式に嵌めたいのだけれど･･･」という。
見本を嵌めて頂いてやはり嵌めやすく、手が美しく見えるデザインに決まる。
ＰＴ900でお預かりの0.33ＣＴが出来上がった時、「石が大きく見える･･･､見本よりずーといいわね！」とおっしゃって下さった。
やはりシルバーの見本とプラチナでは重さが２倍以上になるので存在感が違います。

若い時に買ったというオパールのリングをご持参、｢私このオパールの色が大好きなんです････｣とおっしゃった｡
店内のオリジナル品の中から､「こういう感じにして下さい････」とご自分で決めて下さった。
見本は円形の石であったが、楕円の優しい色のオパールが留まるので、全体の形も見本とは変わった。
オパールの脇に留まっていたメレダイヤも留めたので、Ｈ様のオリジナルヘッドとなった。

お持ち下さった14個のリングのうち、ご主人から頂いた立て爪リングと、亡きお姑様のパールリングをリフォームしたい･･･とご希望でご来店。
他には、ご主人様の結婚リングが、30年の年月を過ぎているにもかかわらず真新しいので自分の結婚指輪はサイズが小さくて使えないという奥様に、｢普段使いのダイヤ入り結婚指輪を作られたらいかがですか？｣とご提案。
指輪14個から宝石は全部外し、地金はチェーン2本も含めて売却し、指輪３本をリフォームした。

指輪３本が出来上がってから、外した宝石を全部使った鍛造加工のヘッド(世界で一つ)を制作。見合ったPT850のチェーンもご依頼下さった。

お父様から頂いたという、K18の幅広リング｢これで二人の結婚リングを創りたい････｣とご依頼。
もう一つは母親から頂いたダイヤ付のPT900リング、｢こちらは傷だらけなので、傷を修理してサイズを小さくして下さい････」とのこと。
K18のリングは二人のサイズに合わせて創った。PT900リングは傷が多く深い所も有り、サイズを直す手の内側部分がすり減って、厚みが0.6ミリになっていた。
なので、手を傷つけない様に、番数を2.5番切り落とすより､リングの半円部分を切って番数にあわせて新しく作り替えた。結果、厚みが１.3ミリのリングとなった。

「お葬式の時に使うもの･･･」ということでブラックパールをお買い上げ下さった。
糸組前のパールはそのまま糸を組むと４５ｃｍくらいになるので、2個外してイヤリングを創ることになる。
糸組は､オールナッツという一個一個の玉の間すべてに結び目をいれていく方を選択なさる。この方法は、長年経って糸切れした場合に、玉は1個しかはずれないので玉を無くさないで済みます。。

10.5ミリサイズの大きなパールイヤリングを片側どこかに紛失したという。
金具がバネのついたネジ式ものだったことが、落ちた理由として考えられるので、ネジ無しのイヤリング枠に交換しました。

６年前に購入下さったパールのネックレスから玉を2個外し、イヤリングにしてお使い頂いていたのだが、｢外してエプロンのポケットに一寸入れといたら、片側無くなっていたんです！」と。
同じ色と大きさのパールを探し、お作りしました。

しまいっぱなしだったダイヤ0.2ct立爪リング、普段にさりげなく使える様に････とご希望でした。サイズ14番で一品製作です。
小指側に下がり、ご希望のように"さりげなさ"を強調しましたが、ダイヤを彫り留めにして、アンティークな格調高い雰囲気にしました。
お似合いだったので良かったです。

お母様の立て爪リング、ダイヤ1.025ＣＴでサイズ１７番をお嫁様の指サイズ５に合うようにリフォームしたいと、守谷からご来店。
細い指に対してダイヤが大きいので、リングの左右をずらして指の奥までリングがはいる、安定感の良いデザインにし、ダイヤ枠は通常の立て爪より多い８本の爪にして可愛らしくし、なおかつ軽く仕上げました。
デザイン画をメールで見て頂いたり、デザインが決まるまでは大変でしたが、はめて頂いたらよくお似合いで、重さも懸念しながら作ったので、敵当な分量だったようです。

お母様から頂いたというリングを持ってご来店下さったＫ様、どこか冴え渡る独特の雰囲気が漂ってらっしゃった。
「宝石を横向きに使いたい」というご要望に添ってデザイン画を起こした。
「失礼ですがどの様なお仕事をなさってらっしゃるのでしょうか？」と聞くと、「ダンサーです。」とお答えなので合点する。子供さんも大人も教えてらっしゃると言う。
驚いたのはそんな多忙な身でありながら、青少年の相談役として、２４時間のボランティア活動に、たった一人で取り組んでいらっしゃる。

K18とPT900の２色で、中央に0.1キャラ位のダイヤ１個,脇に小粒ﾀﾞｲﾔが3個付きのｲﾔﾘﾝｸﾞ片側(片側(紛失)で､｢娘にプラチナの小指リングをリフォームしたい･･･とご希望でした。
サイズ５番ということで、実物大のデザイン画を起こす事にしました。
この後、｢娘に上げるのでピアスに･･･」とパールのイヤリングもお預かりしました。耳たぶに通す針の太さを決めるのに、｢耳たぶは厚いですか｣とお聞きすると、｢厚い方です」とのお答えだったので、8.5ミリでロングサイズに手加工することにしました。
小指リングのデザイン画をみて頂くと、地金の太い部分に「ダイヤを足して下さい」とおっしゃって頂き、小粒ダイヤを４個足しました。

骨董品の収集がご趣味だとおっしゃるＴ様、古いお金をヘッドにしたいとご来店。
「使わない指輪」もみつかり、その地金で創ることになる。
どの様にお創りしたら良いものか？とご希望をお聞きすると、お嫁様が良く働かれるので、お嫁様への感謝をヘッドで表したいという意向らしい。
「チェーンも付けてあげたい」とおっしゃるので、工場発注の為にカタログをお見せすると「太いものがいいな-」と繰り返し、実直で広い心の有り様が見えた。
当初当店では、｢加工はできるだけ安く････」がご希望かとそのようにスケッチをしたのだが、「全部で幾らまででお願いします･･･」と、はっきりおっしゃって下さったので、使う方に喜ばれる様に集中し、デザインを考え直した。
チェーンは全長45cmにし、夏に襟の大きく開いた衣服の時は40cmのところで小さい方のヘッドを使用できる様に、冬にタートル等、襟のつまった衣服の時は、チェーンを45cmにして大きい方のヘッドをお使い頂ける様に、と。
チェーンを値引きしてサファイアを入れさせていただいた。

Ｗ様、御長男様が誕生された時に創られたプラチナのヘッドを持参で、今度は次男様の誕生記念に、まったく同じ様にヘッドを作りたい！というご希望で来店下さった。
ご持参頂いたヘッドは当店加工のものではなく、前面には家紋だという形が大きく彫られ、その中にご主人様・奥様・ご長男様のイニシャルが彫ってある。
裏面には誕生日とお名前が和彫りで大きく立派に彫ってあり、彫りの技術に依存したヘッドであった。なので、作り手が違うと同じデザインでも雰囲気が全く違ってしまう経験をしてきたので、「これを創った同じ加工所に依頼した方が良いのでは････？」とお聞きしたところ、一緒にご持参のプラチナの太いチェーンに「２枚のヘッドを一緒に下げたい････」｢息子が２０歳になったら上げれる様に考えてもらいたい････」という理由で当店に来店下さった由。
それで取り出し自由の当店のオリジナルバチカンを使用して、やらせて頂くことにした。
しかし不安は的中し、一度目の制作は彫りの雰囲気が違ってしまい、再度一から創り直して和彫り職人を替え、どうにか二枚が同じ様に出来上がり、バチカンも二枚一緒に下げた時の重さに合うものが、やはり図面を描いた時は想像できなくて、結局作り直しました。
当初のバチカンは、一枚ずつ使う時に使用する様、サービスでお付けしました。

小さなサファイア1個のヘッドに、持っているサファイアをつけて少し大きくしたいというご希望。
数日後、大きくて重過ぎるブローチを持参なさる。
｢ヘッドにしてセーターにでも使えるようにしたい」と言うことで、ブローチの枠でヘッド枠を加工、残りの地金は売却して加工代から差し引いた。

数ヶ月前に一度来て下さったお二人に、まだ時間がたっぷりあるということなので「もう少し立ってから来てください」とお願いしたらしい。
今回お見えになった時に「そう言われたので････」ということを聞かされたが、なかなか思い出せずにいたがお話を聞いているうちに思い出してきた。たぶん仕事が詰まっている時期だったと思える。
最近は、受注した時のお話を忘れず、お客様の印象が鮮やかな内に集中して着手するようにしている。"集中力"は衰えず(老化せず)､"気づき"は冴えてきている。
ただ"記憶力"だけは衰えていく様で、ゆっくりやると質が落ちてしまう。
今回初めての"気づき"で､高さの違いを目立たせるために「ミル打ち」を使用したところ素晴らしくなった！。

生母様が亡くなられ、一文字のダイヤ入りリングを譲られたという。 当初はサイズ直しにいらっしゃったのだが、「カジュアルな感じでないと使えないかも････」とおっしゃり、リフォームなさることになった。 小指側が下がってらっしゃり、ダイヤの粒が大きいので、中指側から小指側へ斜めに見えるリングにし、ダイヤを留める部分が長くなるようにした。 普段にも使用できるよう、爪が磨耗しない様に堀り留めにしました。

数年前に、お母様から頂いた立爪を、引っかからないシンプルなデザインに直したら、「普段に使うのにとても良い･･･。」ということで、「このヘッドが使えなくなった････、同じ様にシンプルにして、セットで使えるようにしたい････！」というご希望であった。
なるべくダイヤが大きく見え、枠も太く見えるようにした。